牡蠣が理解できません

どうも私は貝類が苦手です。

なんだかよくわからない姿カタチの全身を
固～い殻の中に納め、そしてときたま動いたりなんかもして、
水を吸ったり吐き出したり・・・。
想像を超えた生き様。
もしかしたら、何かものすごいことを考えているかもしれない。
人間なんかには及びもつかない、何かものすごいことを・・・。

というイメージがある。
つまり、畏怖の念を感じるのです。

未知の物体過ぎるよ、貝。

アサリやハマグリぐらいまでなら、
そういった想像を掻き立てる度合いが弱いので、
なんとか食べられるんだけど、
長細いマテガイとか、ムール貝のオレンジな感じとか、
サザエのニュルーンと出てきた先の方の黒いところとか・・・
もう、絶対ダメ。コワいコワい。
カキなんてものは、その際たるものでして。

昔、お寿司屋さんの取材のときに、同行していた上司が、
「カキが嫌いなんて、人生の1/3位をムダにしているよ。
アレルギーじゃないのなら食え！」と、
寿司屋のオヤジと共謀して、
抵抗する私を羽交い絞めにし、
口に突っ込んでくれたのが人生初のカキ。
涙ながらに飲み込みました。
（パワハラだ、これは）

そして、フランスのリヨンかどっかの市場取材のときにも、
とれたてをシャンパンと一緒に楽しむカキ・バーがあって、
そのときも「人生の1/3を無駄に・・」と地元の人に言われ、
イヤと言えない日本人の私はムリに口にしたのが2回目のカキ。
（本当は、本場で体験しないと損とか、ちょっと思っていたため）

先日、打ち合わせを兼ねた飲み会があったとき、
指定のお店について、青ざめてしまいました。
なぜならそこは、オイスターバーだったから・・・。

人生3回目の仕事がらみのカキ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しかも、こんなにお洒落な器に入っちゃって。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　カキ＋いろんなソースがグラスに入っている様は、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　私にとっては不気味なだけさ。

場の雰囲気を壊すかなーと思って、最初は黙ってたんだけど、
人数分のカキが出てきちゃうもんだから、黙ってるわけにもいかず、
「いや～実はカキが苦手でして・・・」とつぶやくと、
今回は、誰も「人生の1/3を無駄に・・」とは言いませんでした。

「へーそう。じゃあ、他の食べ物もあるし、ムリして食べなくていいよ。」と。

優しいコメントの裏の意味は、「余る一人分は、じゃあ、俺が！」でしょうか。
そんなに皆さん、好きなんですね、カキ。

そうなると意地でも食べたくなるのが人情（？）ってもので、
「いや、余らせませんよ。頑張ります。」と、誰も応援してくれてないのに、
頑張って食べてみました。

ウググ。この食感・・・クゥ。血圧が下がる。
・・ああ、恐れ多いカキ様の呪いがありそうだ！

人生3回目のカキも、私には何も教えてはくれませんでした。



ねぇ・・・、カキのどこら辺が美味しいの？




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